6月中南編 弘前市「カランカランアイス」を調査してきました!

カランカランアイス

県内各地で様々な呼び名で昔から愛される屋台アイス!弘前は「カランカランアイス」!

県内各地で昔から夏の風物詩として知られる屋台アイス。地域によって呼び名が様々あり、昔から多くの方に親しまれてきました。

その中でも、弘前市民に長年愛されているのが「カランカランアイス」。アイスを販売する青いリヤカーは、春の弘前さくらまつりを初めに、弘前公園で見かけることができるそうです。

カランカランアイス
カランカランアイス

創業50年以上の藤田アイス店~「カランカランアイス」誕生秘話~

今回は、弘前市で「カランカランアイス」を製造する藤田アイス店さんにお邪魔して、代表の藤本レイ子さんにお話を伺ってきました。アイスクリーム製造をはじめるきっかけになったのは、弘前市紺屋町でリンゴ問屋を営んでいたご両親と、行商アイスの売り子さんとの50年以上前の出会い。

当時、リンゴ問屋には業務用の冷凍庫があり、氷を取り扱っていたことに加え、販売場所となる弘前公園に近いこと、自社の敷地が広かったことから、行商の期間中、商品のアイスクリームと屋台をここに置かせてほしいとの依頼を受け入れたからだそう。

そんなつながりを続けていく中、売り子さんの要望を受けてアイス製造を開始。
素人同然のスタートから試行錯誤を繰り返しながら、「カランカランアイス」が誕生したそうです。

カランカランアイス
カランカランアイス

●藤田アイス店さんのこだわりは「行商スタイル」と「アイスの固さ」!

藤田さんのこだわりは、リヤカーを引いて売り歩く「行商スタイル」と、炎天下でも溶けにくい「アイスの固さ」。「行商スタイル」は、創業時のご両親と売り子さんとの繋がりを今後も大切にしていこうとの思いから。

ちょうどいい「アイスの固さ」は、毎日気温と機械の状態を見ながら同じような品質で作れるよう努力しているとのことで、お客さんにアイスをおいしく食べてもらいたいという思いから、藤田さん自らが日々工場で生産に携わっているそうです。

カランカランアイス

弘前市民の心の味「カランカランアイス」を未来へ!

売り子の高齢化や後継者不足で、最盛期に30台ほどあった屋台は現在3台のみ。「弘前市から屋台アイスをなくしたくない」、「弘前の風物詩を守りたい」という熱い思いでアイスをつくり続ける藤田アイス店さん。ぜひ弘前市民皆さんの心の味「カランカランアイス」を、次の世代につなげていってほしいと願っています。

カランカランアイス
カランカランアイス

<取材ご協力>

株式会社金正藤田正紀商店(藤田アイス店)

<レポーター>

平沼 日菜子(ひらぬま かなこ)